まず初めに、地震により被害を受けられた皆様に心よりお見舞い申し上げます。
このような自然災害は予測が難しく、被災地の方々が直面する苦境には言葉もありません。一日でも早い復旧と、皆様の安全を心よりお祈り申し上げます。
今回での震災に伴い、私も気を付けたり、準備したり、行動したりできることはないかを
工務店の立場からいろいろな情報をもとにした考察をお伝えします。
2024年元旦に起きた今回の能登半島地震。
家屋の倒壊や、火事を伴い甚大な被害を受けていることはご承知の通りかと思います。
ニュースで数多く報道されている、木造家屋の倒壊や火災。コンクリート造のビルの倒壊。
衝撃的な映像でした。
大分県でとらえたとき、隣の熊本県で起きた
2016年熊本地震も記憶に新しいことかと思います。
この別々に起きた地震被害・家屋倒壊に関して興味深いことがわかりました。
今回の2024年能登半島地震では、第一波の揺れでの倒壊。
はたまた、2016年の熊本地震の際は、第二波での倒壊が多かったと記録が残っています。
建物の地域性や、地震そのもの質が違うところも多少あるかもしれませんが、
実は、今回の能登半島付近での過去に地震を受けていたようなのです。
能登半島付近
2007年3月25日 M6.9 震度6強
2023年5月5日 M6.5 震度6強
と過去2度にわたる震度7クラスを受けていたのです。
熊本地震は
2016年4月14日 M6.5 震度7
立て続けに
2016年4月16日 M7.3 震度7
とわずか28時間以内に震度7の揺れが2度発生しています。
つまり、過去10年間程度でその程度の強い揺れを受けた家屋は
目に見えないダメージがあるものとして考えられるので要注意です。
それでは大分県はどうなのか、調べてみました。
「大分県地震被害想定被害報告書」によると
直近10年間での最大震度を計測したのは、
2015年7月13日 大分県南部の震源でM5.7 佐伯市で震度5強というものでした。
さらにさかのぼると、大きいもので
1968年4月1日 日向灘地震というものがあり、M7.5で高知県と愛媛県が被害が大きかったと記録に残っていました。
1968年というとずいぶん昔話のように感じるかと思いますが、56年前になります。
築60年程の住宅は、現在もたくさん存続していますので決して他人事ではないように思います。
震度6・7の強い地震は記録にないですが、
仮に震度4程度であれば過去10年だけで見ても3回はあったことが記録に残っていました。
不安を煽ったり、脅したりするつもりは当然ありませんが、
今一度、ご自宅のことやご実家のことなどを考えるきっかけにされてみることが良いのではないかと思います。
いざ住宅の地震対策をおこなうと考えても多種多様な工事が存在しますし、費用面も
構造自体をあたろうと考えると多額な費用負担にもなります。
具体的にいうと、壁工事、基礎工事、屋根工事、金具工事などです。
そもそも、築60年も経った木造住宅(古民家)などは現在の住宅との地震に対する考え方も異なるものです。耐震と免震のような違いです。
古民家と現代の住宅では構造も異なり、伝統工法と木造軸組み工法になります。
情報過多のこの時代、他人の情報を鵜呑みにすることなくそれぞれご自身にあった
災害対策を考えてみてください。
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